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一般社団法人 香川県建築士会
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建築士会コラム

「附属坂出中学校での保護者による進路学習」中讃支部 理事 神余智夫 

香川大学教育学部附属坂出中学校では、毎年12月にオープンスクールを開催しています。この中で、生徒のキャリア教育の一環として、保護者数名により、自分の職業の紹介などの授業を行う取り組みを実践しています。私も保護者として建築士の職業紹介を行う授業に参加してきました。学校にとってキャリア教育は実践すべき課題ではあるものの、実際にはかなり苦労して取り組んでいる状況もあるようです。附属坂出中学校では、学校とPTAが連携しこの取り組みをスタートさせました。

附属坂出中学校のオープンスクールは土曜日に開催し、受験を検討しているご家庭や地域の方々、そして保護者が来校します。午前中は教員による公開授業、午後の前半は全体講演会、そして、午後の後半の50分間が保護者による進路学習です。この50分をさらに前半と後半に分け、授業を行う保護者は20分の授業を2回行います。生徒は希望する2人の職業に関する話を聞くことができます。

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今回の保護者講師は9名です。職業的には、僧侶、歯科医師、理学療法士、看護師、企業研究職、建築士、自動車学校、小学校司書、算数教室経営と、大変幅広い分野の保護者が参加しました。半数近くが女性保護者というのも良かったと思います。皆さん制服なども着用され、いろいろと授業に向けて準備をされてきています。過去には、消防士の方による大掛かりなレスキュー体験や、整形外科医によるギブスを巻く体験などもありました。

さて、私の授業ですが、過去の設計物件の模型を6点持参し、教壇と前列の机の上に並べました。建築模型にとても興味があるようで、授業開始前から模型のプランや作り方などについての質問を受けました。授業は、まず清和設計事務所の代表的な作品をパワポで紹介しました。中讃の学校やスーパーマーケットやマンションなど、生徒も知っている実績が結構あったので、身近な人が携わっていることに驚いていたようです。

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その後、資格の仕組みや木造・S造・RC造について簡単に解説しました。そして、自邸の設計時にどういうことを考え何にこだわったかなどを説明しました。遊びに来たことある生徒もかなりいて盛り上がりました。最後は、知っておきたい香川の有名建築物として、東山魁夷美術館、坂出人口土地、県庁、地中美術館、豊島美術館の紹介をしました。20分はあっという間でしたね。

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後日、授業の振り返りシートを学校からいただきました。「建築に興味を持ったので建築士を目指したい」という生徒や、「町の建物の一つ一つが多くのことを考えて作られていることを知った」、「もっと美術館などに行ってみたい」などの感想がありました。

この取り組みは、令和2年1月、第13回キャリア教育優良教育委員会、学校及びPTA団体等文部科学大臣表彰を授与されることになりました。大臣表彰を受けた取り組みに建築士として少しでも関われたことは、大変ありがたいと感じています。建築の未来を支えていくためにも、学校現場にもっと関わっていければいいですね。

年頭の挨拶「初春のお喜びを申し上げます」会長 遠藤孝司

令和2年の新年、明けましておめでとうございます。会員の皆様も華々しく穏やかな初春を迎えられた事と思います。本年も変わらずのご指導、ご鞭撻下さいますようお願い致します。

今年は、オリンピックイヤーですね。マラソンなどでコースも決まり、オリンピック施設も次々と完成しています。代表格が「国立競技場」でしょう。「サバ・ハディド案」が未来を示すデザインということで一等当選しましたが、実施に当たって大幅に不足する工事費・周辺環境の事などに問題があるとして、2015年に安倍首相が当選案を白紙撤回した経緯があります。

国立競技場をはじめ、多くのオリンピック施設での施工会社の選定は、今までは、設計・施工分離方式が大前提であったのが、いかに早急に計画をし、建設しなければならない社会的要請の中で、オリンピック関連施設を発注する場合、設計施工一括発注方式「デザインビルド」になりました。良い意味でも・悪い意味でも「良い加減(いい加減)」な発注方式と言われていますが・・・。

しかし、発注者にとっては一番大事な要件である「工期が約束される・工事費が約束される」事で、安心感があると言われています。そして国立競技場は、予算の上限額“1,550億”に対して“1,529億”で、工期も予定通り、令和元年11月末に見事に完成しました。この様な発注方法は「東京オリンピック」とか「震災復興」という大義があっての事です。

多くの自治体では、技術者の不足、又は技術者がいないなどで設計者の選定・発注方法で多大なエネルギーを費やし、苦慮しているのが現状です。国交省に於いても、この事について「適切な支援策は必要だろう」という事で、外部機関の活用も視野に入れて「発注者支援」を進めるとしています。

ついては、日本建築士会連合会で「公共建築等発注者への支援係る取組について」という協議を始めようと準備をしています。国立競技場の当初案のように、「絵にかいた餅」ではいけません。各段階で責任ある審査・支援がとれる制度設計を模索しておくべきと考えています。この事について設計三会(士会連合会・日事連・家協会)で協議が続くと思われます。

さて、いよいよ「建築士」を目指す若者にとって、より早期に見通しを持って、資格の取得が可能になる「改正建築士法」が今年3月1日に施行になります。この一年間、国交省と共に士会連合会でも「建築士免許登録体制検討委員会」を立ち上げ、政省令の検討をしてきました。全国7ブロックより実務に詳通した専務理事・局長で構成し、問題点を洗い出し、政省令に反映させるべく委員会活動をしてきました。中四国ブロックとして天野専務理事が参加しています。

今回の改正で、免許の登録申請が一級と同様に二級・木造共に各士会が実務経歴の審査をし、登録業務を担う事になります。実務経験の対象実務の範囲もやっと今回、拡大されますが、政省令では厳格に審査がなされるよう制度化されています。ただ、二級・木造建築士の免許交付者は各県の知事です。全国43都道府県は各士会が知事の「指定登録機関」になっていますので、令和2年の合格者は、一・二・木共に各県の士会窓口で審査・登録が出来ますが、全国で4つの士会が「指定登録機関」の指定をされていません。香川士会もその一つです。改正に伴い、連合会で今年から設立される「建築士登録機関等連絡協議会」での香川士会の立場は微妙です。昨年の暮れには、浜田知事へ早期に指定をしていただける様に強く要望致しました。今後も指定に向けて努力をしたいと思っています。

今年は上記の「士法改正」・「省エネ法の改正」・「4号建築物等の構造に関する設計図書の保存」などの法規制が見直しされます。士会事務局も相変わらず多忙ですが、会員の技術の研鑽・社会的貢献を目指し、他団体とも協力して今年も士会の運営をして参ります。本年も宜しくお願い致しまして、年頭の挨拶といたします。

         令和2年 正月

役員リレーコラム「徒然なるままに」高松支部 理事 金本一成

「歳をとったから遊ばなくなるのではなく、遊ばなくなったから歳をとるのです。」
これは昼食によく行くお店の壁に掛かっている言葉です。「一生懸命遊ぶために仕事をして稼ぐのか、一生懸命働くために遊んでリフレッシュするのか。」働くことも遊ぶこともどちらも、健康でなければできません。肉体的にも精神的にもタフであり続けることが必要です。面白い仕事であれば、いくら長時間働いても疲れを感じないでしょうが(特に若い時は)、そうそう面白い仕事は、なかなか有りません。だから我慢代としての給料・儲け(利益)があると思っています。多い少ない(金額の多寡)はあるでしょうが。モノづくりとしての建築は、面白い仕事の一つだと思っています。しかしながら面白く、儲かる仕事ばかりではありませんね。いつかは巡り合えると思いながら、日々過ごしています。また、今の勉強・経験が、いつかは役立つ時が必ず来ます。きっと来ます。幾つになっても、プロフェッショナルとしての技術・能力・経験を研鑽し続け向上させるとともに、仕事への情熱(パッション)を持ち続けることが重要だと思っています。年齢を言い訳にするのはだめだなあと再認識したところです。

「働き方改革」
ある人が良い社員の定義をこう言っていました。「昔は『人の倍働いて、給料は半分の人』が良い社員と思っていた。でもこれではダメ。働き手がいなくなるし、継続して良い人材を採用できなくなる。その結果、事業の継続性がなくなり、社会に迷惑をかけることになる。」と。昨今、『働き方改革』という言葉が独り歩きをして、「長時間働くことはだめ。休みをしっかり取りましょう。」と理解をしている人が多いようです。しかし、これは、限られた時間の中で生産性を上げ、『稼ぐ力』を高めていくことが求められていると思っています。簡単なことではありませんが、これを乗り越えなければ、社会に取り残されていきます。日々、この言葉と格闘し、労使協定を遵守しながら、組織の一員として一緒に頑張っているこの頃です。体と心が続く限り、生産的な働き方をしていきたいと思っています。

「キャンプに行きたい。」
年に一、二度キャンプに行っています。子供たちが幼稚園くらいから中学時代まで、結構回数を重ねました。(キャンプを始める時、キャンプの先生である友達が、「道具は、借りるものではなく、買うことから始めなければ続かない。」との教えから、道具を少しずつ購入し、結果、長く続いているのですが。)場所は、主に高知県、徳島県のキャンプ場が多く、特に四万十川と安田川沿いのキャンプ場がお気に入りです。川の流れる音を聞きながら、オゾンを一杯吸い込め、のんびりとした感じに癒されます。何も考えずに、コーヒーや酒を飲みながら、川面を眺め、星を見る至福の喜び。今は、家内と二人で年に一度、四万十川近辺のキャンプ場に行っています。キャンプ場で大きい犬を連れて散歩している家族がいて、それに憧れていますが、まだまだキャンプだけでなく、いろいろな場所に旅行に行きたいので、犬を飼うことはお預けです。その時だけでもレンタル犬(昔、友人の一人が「その時だけ愛でる犬がいれば良いなあ。」と言っていたもの。)がいれば最高。こんなことを言うと愛犬家の人たちに怒られそうですね。3泊ともテントで寝ていると、1日ぐらいは旅館や民宿にでも泊まって「楽(らく)したい。」と思ったりしてきました。テントもタープも30年くらい使っているので、そろそろ生地自体の劣化・雨漏りが始まっています。キャンプ道具の買い替え時期も来ています。しかし今は、道具たちに修繕を施しながら、体と時間の許す限り、しばらくは、癒しのためのキャンプを続けたいと思っています。


写真【キャンプ道具のランタンの変遷】
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役員リレーコラム「雑談です」中讃支部 理事 池田裕美

個人で建築設計事務所を自営しているとカレンダー通りに休みは取れないのですが、逆に仕事を調整すれば、平日に休みを確保することも可能になります。確保した休日は、建築士会も含め参加している各種団体の会議や研修の前後にあてがい、開催地周辺を探検散策しています。

出かける際には、大まかな予定だけ決めてその場で訪問先を決めています。その際よく利用するのが、道の駅や観光案内所で配布されているパンフレットです。なので、もっぱら出かけるのは車中心となっています。先だって北海道函館市で開催された建築士会全国大会も車で現地入りしました。

現在所有している車は、ホンダフリード+です。この車を選択したのは、後部座席と荷室をフラットにすることで車中泊が容易に出来るのが大きなポイントでした。これで機動力が格段に高くなり、より一層まち歩きを堪能することが可能になりました。

少し話が飛びますが、2010年に富士山に登りました。それまで登山経験などなく、いきなり登ったのですが、喘ぎながらも登頂することができました。それ以来、年に数回山歩きを楽しむようにしています。もっぱら登山ではなく山歩きなのですが、日帰りで堪能できる絶景を楽しむことが出来る山を選択しています。早朝に山歩きをはじめ昼過ぎから遅くても15時くらいまで出発点に戻るというのを基本スタンスとし、最後に温泉で体を癒すというのも楽しみの一つとしています。

そこで重宝するのが車中泊できる車なのです。登山口駐車場に前日夜から車中泊し、早朝からやま歩きを満喫。はたまた、道の駅で車中泊し周辺のまち歩きや、建物見学を満喫するというスタイルが確立しました。宿泊予約の必要性が少なくなったことから神出鬼没的な行動が可能になったのです。こう書くとメリットばかりですが、車中心になったことでお酒を楽しむことが出来なくなるというデメリットも発生しましたが、それは些細なことです。

今年は、県外での大きな研修が無くあまり出かけることが出来ませんでしたが、7月に島根県で開催された中四国ブロックまちづくり委員長会議では大田市の三瓶山、函館市での全国大会では、有珠山と北海道駒ヶ岳のやま歩きや江差町のまち歩き、そして青森県白神山地散策を楽しみました。11月には、かがわ木造塾主催の舞鶴市周辺の研修があるので、その際に京都北部のまち歩きを楽しんでみようと思っています。

今後も体力が続く限り、「まち歩き」や「やま歩き」を楽しもうと思っています。とりとめのない内容で恐縮でしたが、仕事に追われる日々の箸休めとなれば幸いです。
 
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北海道駒ヶ岳頂上付近

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大沼から望む北海道駒ヶ岳

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白神山地沸壺の池

役員リレーコラム「住宅づくり人生、今思うこと。」東讃支部 理事 吉田 健二

-生い立ちから学生の頃-
私の父は木工事を主とする建設業を営んでいた。家と会社が隣り合わせだったので、幼いころから父の仕事を見て育った私にとって将来の夢は大工になることであった。木切れはたくさんあったので大工さんの道具を黙って持ち出しはおもちゃのように遊んでいた。傷も絶えず幼いころにできた手の数カ所の傷跡は勲章のようなもの。

モノづくりが好きで建築にも興味があったので、大学も一切迷うことなく建築学を専攻した。学生の頃は旅行が好きで、日本各地の街並みや建物を見て廻った。私の建築人生の礎はこの頃までに築かれたのだと思っている。

-住宅づくりに携わって35年-
大学を卒業して地元の設計事務所に就職して今の会社の入社したのが28歳の時だった。その当時は住宅より非木造のビル建築などを目指そうと思っていた。ただ小さな建設会社では大きな仕事がどんどんあるわけでなく受注競争も厳しく、将来を考えると自社の強みである木工技術を生かした住宅建築を主とした経営が一番であると考えるようになった。

今まで300棟を超える住宅の設計や施工に携わってきた。住宅建築は本当に奥が深い。店舗や事務所、公共建築とは違い住宅は「人」との関りが深い。家族のご要望を聞き取り、安心・健康からライフスタイルや価値観まで共有しないといいものができない。建築士としてはデザインや性能といったハードの部分を重視しがちだが、暮らし方や人生観までも考慮しなければならない。そこから生まれる「家族の幸せ」まで描けないと住宅建築のプロとしての仕事ではないと思っている。

-好きこそものの上手なれ-
アップルコンピュータ創業者のスティーブ・ジョブズの言葉に「私は、本当に好きな物事しか続けられないと確信している。何が好きなのかを探しなさい。あなたの仕事にも、恋人にも。」私は住宅づくりが好きである。好きだからどんなに時間を掛けても苦痛でないし、何度プランの変更があってもとことんやる。 それはいいものを作る過程なのだから、近道もあれば回り道もある。それもまた楽しいと思える。だから今まで住宅建築を続けてこれたのだと思う。金儲けの手段としての住宅建築であればどこかで諦めていたかもしれない。

私は個々の住宅が完成するたびに必ず「お引渡式」を実施する。お互い感謝の気持ちを伝え、出会いから今までを振り返る。時には涙ぐむ場面もある。まさに感動の家づくりのクライマックスである。毎回この場面に立ち会うたびにこの仕事をやってよかったと痛感する。

-これからの家づくりについて思うこと-
日本の住宅は昔から「棟梁」と呼ばれる親方大工によって作られてきた歴史がある。棟梁は地域の気候、風土、慣習、家族のことを知り尽くした上で住宅を造ってきた。最近は個人の大工が請負う住宅がほとんど無くなった。その大きな要因は建築主ニーズの多様化と社会背景に変化であろう。特に国の住宅施策が大きく変化してきた。それにつれ、最近は量産型工業化住宅が多くなってきた。規格品を使ってコストダウンや生産性を上げる手法を全面的に否定するつもりはないが、全国どこへ行っても同じような住宅が建っているのは少し寂しい気持である。

私は以前から、地域の住宅は、地域ビルダーによって建てられるべきだと言い続けている。最近住宅に係る法令や基準、また住宅品質の確保など難しくなってきた。2030年には新築着工数は現在の2/3になると予測されている。これは逆風でなく革新のチャンスだと思う。建築主に寄り添い手間と想いを込めて一軒一軒大切に心を込めてつくるのが地域ビルダーの本来の姿である。その原点に立ち返り革新し続けることこそが、地域ビルダーがたくましく生き残っていく道筋であると思っている。

-連携・協業で新しい価値が生まれる-
住宅に携わる設計者であれ施工者であれ、ある意味ライバルである。でもそのライバルが最大の味方になればどうなるだろうか。量産型住宅メーカーと対等以上に優位に立てるのではないかと時々考える。地場工務店同士、地場工務店と建築設計事務所とのコラボレーション、関連異業種との連携など方法は多々ある。我々には香川県建築士会という組織がある。設計関係、住宅施工関係の会員がいる。会員同士でグループを作り、グループ内で技術向上のための勉強会 販売促進活動ができれば、香川の住宅づくりがもっと魅力的になるのではないかと思うのである。

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