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香川県庁舎東館耐震改修工事現場見学会 報告

平成30年11月16日、県庁東館の耐震改修工事の現場見学会が開催されました。建築士会員を対象にした見学会でしたが、香川県庁の工事現場を見学できる貴重な機会ということで、40名の定員が募集開始当日に満員になる注目度の高さでした。

はじめに本館の会議室にて工事の担当の方より今回の工事概要を説明頂きました。近代建築に柱梁の日本的意匠をまとわせた文化的価値の高い建築に、その魅力を損ねるような耐力壁やブレースなどの耐震補強をしてはいけないという理念から、地下に免震装置を設置し地上面での構造補強は最低限にする「免震レトロフィット工法」という耐震工法が採用されたことを伺いました。また、工事期間中もその建物が使われ続けることや、工事中に起こる地震に対応するための仮設の水平拘束壁などが設置されることから、綿密な作業工程が組まれていることなどの説明を受けました。

会議室での説明の後、実際に現場に出てその作業の様子を間近で見ることができました。普段見慣れていた県庁の下に大きな地下空間ができ、その基礎が土から離れ鋼管杭に支えられていたことなど、工事のダイナミックさに驚きました。一方で地上部分には建物の変位がミリ単位で計測できるセンサーがいたるところに取り付けられ、変位量が逐次作業員のスマートフォンに転送されていたりと、現代の通信技術を駆使した大変繊細な工事管理がなされていることも印象的でした。

現場見学の後には再び会議室に戻り、質疑応答の時間がとられました。参加者から多くの質問があり、担当の方には丁寧にそれに答えて頂きました。50年以上前の建物の施工方法や構造設計の考え方など、当時の県庁がいかに限られた資材や技術的制約の中で創意工夫され作られたかということを知る機会となりました。

多くの歴史ある建物が、維持や活用の難しさからいつのまにか壊されなくなってしまい、様々な世代が共有できる都市の記憶の風景が少なくなっていると感じる昨今、今回の保存に関わられた方々の英断に、いち建築士として感動いたしました。私が建築を志すきっかけの一つとなったこの県庁が今後もあり続けて後世に継承されていくということに、新たな希望が持てました。

高松支部 木村拓実
県庁見学会レポート用写真1.JPG

県庁見学会レポート用写真2.JPG

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