| |
「改正基準法の円滑な施行に向けた更なる取組について」(平成19年9月28日国土交通省発表)に基づき、(財)建築行政情報センター(ICBA)のホームページ上に改正建築基準法「苦情箱」を開設し、確認審査等に関する苦情を受け付けてまいりました。 主な苦情事例は次のとおりですが、特定行政庁や指定確認検査機関におかれましては、改正基準法の円滑な施行に向け、このような不適切な対応を行わないよう十分ご留意ください。 ※なお、「改正建築基準法に係る質疑・応答(Q&A)」や「新しい建築確認手続きの要点」は国土交通省の見解であることをご理解いただき、確認審査においてはこれに従い適切に対応してください。 |
例1 小出しの審査
2回目の審査において、もう訂正事項のないように見てくださいとお願いすると、別の担当者が1回目と違うところを指摘し、1回目に指摘された事項の訂正の確認もしてくれませんでした。いつになったら確認がおりるのでしょうか?次回来たときは同じ担当者に見てもらえるのかと尋ねると、そんなことは判らないし、当方のやり方に文句があるなら市役所に行けばいいと言われました。
●特定行政庁や指定確認検査機関は、一通り審査した後、一括して指示等を行うべきです。また、審査は物件ごとに同一の担当者が望ましいと考えますが、そうでない場合にも、あらかじめチェック項目・審査基準等の統一を図ることにより、担当者によって異なった指示等がなされないようにすべきです。 |
例2 審査の事実上の拒否
特定行政庁にピアチェック対象物件を申請しようとしたところ、他の申請物件が滞っているため現状では4ヶ月〜5ヶ月後でなければ確認がおろせないと言われた。法律に審査期間が明記されているのに、この対応はいかがなものでしょうか。不満なら民間指定確認検査機関に持って行きなさいと指示された。
●行政手続法によれば、特定行政庁は申請が事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければならないこととなっており、民間指定確認検査機関に持って行きなさいとの指示は不適切です。 |
例3 確認検査の拒否
確認申請で民間の確認検査機関に相談しました。木造ツーバイフォーで500m2を超えるため申請期間がどの位かかるか聞いたところ2ヶ月半かかると言われました。約款は守るつもりはなく約款を守れない場合は認可したところに報告しないといけないのではと聞いたところ、では申請の受理は断りますと言われました。約款を守らない、守るつもりもないようです。
●確認検査機関は確認検査が申請された場合は正当な理由を除きこれを引き受けなければなりません。正当な理由とは、機関の業務の繁忙状況等から、引き受けた場合に適確な確認検査が行えないおそれがある場合等です。なお、審査の引き受けを断る場合には、正当な理由について、申請者に対しきちんと説明することが適切です。また、引き受けるかどうかを恣意的に選別してはなりません。 |
例4 チェックリストの提出
県で開催された改正基準法の説明会で、チェックリストの提出は求めていないと言われていたのに指定確認検査機関が特定行政庁へ提出する際に必要なチェックリストを添付しなくては窓口で受け付けてもらえなかった。時間と資源の無駄に思えてなりません。
●指定確認検査機関から特定行政庁への報告に用いる、いわゆるチェックリストについては、確認申請者からの提出図書として位置付けられているものではありませんので、申請者の意思に反して指定確認検査機関への提出を義務付けられるものではありません。 |
例5 設計者欄の記入
申請書の二面、設計者欄には設計を行った者をできるだけ多く書いて下さいとの指導があり、1人ではあまり良くないとのことでした。確かに設計は数人で分担して作業しました。受付けの担当者に理由を求めると「問題が発生したときの罪を分散するため」とのことでした。1人ではだめなのでしょうか。
●設計者欄には、設計を行った全ての建築士の氏名を記載していただく必要があります。これは、設計責任の所在を明らかにするために記入していただくものであり、問題が発生したときの罪を分散するためではありません。従ってこの苦情の例では、申請者に対して行われた説明が不適切です。 |
例6 認定書の写しの取り扱い ・外壁詳細、屋根詳細等で認定書をつけた場合はそれら詳細図は省略してよいことになっているが、矩計図もしくは構造詳細図を求められた。確認申請機関に対して徹底されていないので徹底していただけないでしょうか。
・F☆☆☆☆と不燃の認定書は完了検査時に確認できれば良いと講習の時に伺ったが、検査機関に「添付しなくて良いとは法令に書いていないので添付するように」と言われた。
●建築基準法施行規則の一部改正(平成19年11月14日)により、確認申請時の認定書の写しの提出については、建築主事等が求める場合に限られることとなりました。 ・認定書の写しの添付が必要な場合における別添図書の写しについては、全てのページを提出する必要はなく、認定を受けた仕様が記載されたページを適宜選択して提出すれば足ります。例えば、耐火構造等(外壁、防火設備、屋根・軒裏など)の認定を受けている構造方法についていえば、断面の構造、材料の種別及び寸法等が示されたページの写しで足ります。また、その写しをもって、当該耐火構造等の構造詳細図に代えてよいことになっています。 ・ホルムアルデヒド発散建築材料及び不燃材料については、確認申請時に使用材料が決まっていない場合は、材料の種別が明示されていればよく、完了検査時に書類を提出すれば足ります。 |
例7 使用材料の試験
木造接合金物の引張試験を公的試験場で行い、実験報告書を指定確認検査機関に提出したところ、日本住宅・木造技術センター又は日本建築総合試験所の評価を受けていないので、確認申請をおろせないと連絡があった。木造接合金物の耐力の確認には、公的試験場で実験すればよく、どこにも住木センター又は日総試の評価を受けなければならないと言う文章はない。木造接合金物の開発コンサルタントをしている当社は今まで200件以上実験をし、実験報告書を確認審査機関に提出しているが、今までに一度も上記指定確認検査機関のような指示を受けたことはない。
●木造接合金物の耐力の確認のための試験を日本住宅・木材技術センター又は日本総合試験所で受け評価を得なければならないという規定はありません。なお、指定性能評価機関やこれに準ずるその他の第三者機関による信頼性の高い試験や接合部耐力に係る計算等によって耐力が確認された金物を用いることは可能です。 |
例8 行き過ぎた審査1
面積の表記単位が100.0と100.00で不整合扱いされた。
●この事例は不整合には該当しません。なお、建築基準関係規定の審査に関係しない部分(例えば、郵便番号、住所等)での誤記、記載漏れ等については、文章通知によらずに、適宜訂正印による補正を行うことで足ります。 |
例9 行き過ぎた審査2
各種書類に関して検査機関独自の記入書式を用意しているが、具体的な記入方法の例示がないのでこちらの判断で記入を行った結果、違うと言われ、受付してもらえなかった。
●指定確認検査機関独自の様式の記入方法がわからない場合は、書式を定めている機関に記入方法を問い合わせることがまずは当然の対応ですが、指定確認検査機関は、書式の記載ぶりなどが原因で意図しない誤記入をしてしまったと認められる場合などは、適宜補正をさせた上で受付けるべきです。 |
例10 行き過ぎた審査3
構造計算適合性判定員の考え方を、押しつけるような指摘事項がある。特にモデル化や設計ルートを逸脱するような指摘項目がある。
●構造計算適合性判定は、あくまでも建築基準関係規定に適合するか否かの観点から判定が行われるものです。したがって、建築物の構造関係技術基準解説書等で「・・・が望ましい」等の表現で示されている事項など、構造設計に係る推奨事項の採用を指導するようなことは適切でなく、そのことを指定構造計算適合性判定機関等に通知しているところです。 |
例11 構造計算適合性判定における意思伝達の齟齬
適判機関からの質疑について構造設計者が直接に適判機関の担当者と対話を出来る様に考慮して頂きたい。構造計算適合性判定を適判機関に提出して質疑書を頂きました。内容を設計者に伝えましたが、疑問点等がありその内容を審査機関に問い合わせしましたが、お互いの考え方が解らない部分どうしても生じます。また適判機関の担当者も実際に審査した人ではないので、回答をするにも真意が解らない部分が残り、どうしてもスムーズな対応が出来ない。適判機関からの質疑に対する内容及び回答については当然審査機関で確認しますが、質疑に対する内容確認は適判機関と構造設計者が直接出来るよう配慮して頂きたい。
●構造計算適合性判定に係る正式な文書通知は建築主事等を経由して行うこととされていますが、審査の円滑化を図るため、それ以外に適宜、構造計算適合性判定員が直接申請者側に説明等を求めることは差し支えありません。 |