2022年第13回建築甲子園香川県大会 結果報告
令和4年10月28日に第13回建築甲子園香川県大会を開催した。高松工芸高校2作品、坂出工業高校2作品、多度津高校1作品の合計5作品の応募があり、5分のプレゼンの後、審査員からの質問に答えるという審査方法で、香川県代表1作品を決定した。
<審査会場>
今回の応募作品は、自慢の町・環境と言う観点から選定した小さいエリアに、ありふれた施設を配置するものが多かった。応募作品のパネルだけでなく、模型の持ち込みや、映像を利用した発表もあったが、核となる固有な機能・施設などの配慮が気薄であったのが残念だ。また、A1サイズのパネル1枚にまとめるのには、未熟な部分が見受けられた。
<作品パネル展示>
その中で、盆栽の産地として知られる鬼無地区に新たに建造する『導かれる盆栽道』と、瀬戸内国際芸術祭の中央に位置する「ゴミの島」と呼ばれていた豊島の玄関港に、方船を模した地区センターと古民家を利用した宿泊施設『豊舟』の2点に注目が集まった。審査員評価は拮抗していたが、会長票で、『導かれる盆栽道』を県推薦作品(優勝)とすることに決定した。惜しくも次点となった『豊舟』を準優勝とした。
『導かれる盆栽道』は、国際的に認知されている盆栽を通してインバウンド観光等を見込み、展示・即売の場、学習の場、談話憩いの場、盆栽と融合した宿泊施設を、一団のエリア内に配した提案となっている。前面の県道からの入り口に配置した個性的な建築物及び床の段差は、寄り道したくなる様な仕掛けであるとして、その題名に関係していると思われる。提出パネルについては、見栄え・配置構成・提案内容の表現について工夫されている。また、地区センターは限られた地区限定でなく、現存する盆栽関連施設との連携を行い、盆栽職人を育てる場、世界への情報発信の場など、進化し続けられる施設としての機能が期待できる未来志向の提案であると評価する。
優勝「導かれる盆栽道」高松工芸高校
準優勝「豊舟」坂出工業高校
奨励賞「いづ2屋敷」高松工芸高校
奨励賞「Coopeation」坂出工業高校
奨励賞「廃校小学校に希望の光を」多度津高校