1. HOME
  2. ブログ
  3. 高松支部
  4. 「高松支部日帰り見学会-岡山県北のCLT建築を巡る-」に参加して

ACTIVITY REPORT

活動報告

「高松支部日帰り見学会-岡山県北のCLT建築を巡る-」に参加して

高松支部では、11月16日に、「岡山県北のCLT建築を巡る」と題し、岡山県奈義町のなぎっ子こども園(2024)と真庭市の銘建工業本社事務所(2019)を見学してきました。  

最初に、なぎっ子こども園を訪問しました。こども園の玄関を入ると、正面には長さ100mにも及ぶ巨大な廊下空間「ナギミチ」が現れます。こちらは廊下でありながら、保育室の延長でもあるような、非常に多用途に利用できる空間となっていました。ナギミチに沿って保育室や遊戯室、管理諸室が配置されるのですが、これらの部屋は、ナギミチに設けられた鉄骨の大梁から架けられる片流れの屋根によって、大らかに包まれるように計画されていたのが印象的でした。その大屋根の天井がまさにCLTとなっています。あとで調べて分かったのですが、巨大な大屋根の断面は木造トラス構造になっていて、その下弦材としてCLTが使用されているそうです。当日は、週末ではありましたが、こども園では、こどもたちが元気に走り回っていました。

津山の伝建地区内で昼食をとり、次に向かったのが銘建工業本社事務所です。銘建工業といえば、CLT製造メーカーのパイオニア。ちなみに先に訪れたなぎっ子こども園のCLTパネルも銘建工業の製品だそうです。こちらの建物は集成材で作られた格子状のフレームどうしを繋ぐようにCLTの折板が架けられるのが印象的です。構造をそのまま仕上げとして現した形となりますが、格子状のフレームが鉛直荷重を支えるだけでなく、地震時の水平力にも抵抗するものとして、うまく機能しているようでした。またこのフレームは採光上も有利に働き、室内空間をゆるく間仕切る装置としてもうまく機能していました。
そのほか、銘建工業では、この建物に限らずCLT建築の工法や特徴、コストなどについて、ご案内いただいた方と活発な質疑応答が行われました。

最後になりますが、本見学会を開催するにあたり、お休みところ、また、非常にご多忙の中、ご案内いただきました、奈義町職員の皆様、銘建工業株式会社木質構造事業部の皆様にお礼申し上げます。

(高松支部事業部 大平達也)

関連記事