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さぬき建築人 役員リレーコラム「有明浜周辺の散策」広報編集委員 藤原亨司

 休日、特別な予定がない日は、海の方へふらりと歩きたくなります。遠くへ出かけなくても、地元・観音寺には心をゆるめてくれる風景があります。慌ただしい一週間を終えたあと、この時間があるだけで気持ちが整うように思います。

 まず向かうのは、有明グランドです。広々としたグラウンドの向こうに海が見えるこの場所は、私にとって少し特別な場所です。というのも、小学生の頃、ここでソフトボール大会に出場していたからです。真夏の日差しの下、仲間と一緒にボールを追いかけました。大きな声で応援し、時にはエラーをして落ち込み、ヒットを打てば飛び上がって喜びました。

 そこから歩いてすぐの有明浜へ足を運びます。砂浜に出ると、波の音が静かに迎えてくれます。瀬戸内の海は穏やかで、寄せては返す波がゆったりとしたリズムを刻んでいます。派手さはありませんが、その控えめな表情にほっとします。

 浜辺では、散歩をする人、子どもと砂遊びをする家族など、それぞれが思い思いの時間を過ごしています。にぎやかすぎず、静かすぎない、そのほどよさが心地よいのです。

 そして、少し足を延ばして石段を上り、琴弾八幡宮へ向かいます。石段を一段ずつ踏みしめていると、自然と呼吸が深くなります。境内に立つと、海と町並みが見渡せ、風がすっと吹き抜けます。

 長い年月を経て、変わらずここにある社と風景。その安定感に、どこか安心を覚えます。海と空と町を静かに見守るように佇む姿は、この土地の時間の積み重ねを感じさせてくれます。華やかさはなくても、落ち着いた美しさがあります。

 こうして歩いてみると、観音寺の良さは、海と広場と社が無理なく寄り添っているところにあるのではないかと思います。特別な観光地でなくても、日常の中に確かな美しさがあります。歩いて巡れる距離の中に、広がりと歴史が共にある。そのさりげなさが、この町の魅力なのかもしれません。

 休日の散策は、何かを成し遂げる時間ではありません。ただ歩き、眺め、少し立ち止まるだけです。それでも不思議と気持ちが整い、「また一週間がんばろう」と思えます。

 これからも、この海辺の風景とともに、散策を続けたいと思います。

(広報編集委員 藤原亨司)

 

 

 

 

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